放送大学学習のメモ

確率論と統計学の勉強 []

放送大学の一般科目にある確率・統計関連の(現在開講中は「確率・統計の基礎」)の講義は難しいといわれるようです。履修していないので、何とも言えないんですけど、印刷教材を見る限り、高校のレベルとあまり変わらないでしょう。私が高校生の頃に使っていたチャート式の参考書を見てみると、範囲は順列と組み合わせ、確率、確率分布、統計的推測です。レベル的にもほぼ同じだと思います。とはいえ、高校で確率・統計を履修している人は非常に少ないので、大学で初めて触れるという人がほとんどかもしれません。

放送大学での確率論は古典的な確率論です。ロシアの数学者コルモゴロフがフランスの数学者ルベーグによって提唱された測度という概念を確率に持ち込み、これが現代的な確率論を確立しました。でも、放送大学ではこの現代的な確率論はやりません。
この測度という概念が難しい。数学科では3年生で選択で履修することが多いです。実は、数理ファイナンスをやると測度の概念が必要になってきます。
古典的な確率論も測度などの新たな概念で厳密に証明されているので、確率・統計をちゃんと勉強しようとすると測度は必要です。放送大学ではそこまでやりませんが、確率・統計は実は奥が深いということを知っておくと、確率・統計の面白さがわかると思います。興味のある人は「ルベーグ積分講義」(新井仁之著)でも本屋で見てみてください。ちょっと読んだことがあるのですが、この分野では簡単な方です。でも、集合論や線型代数学、解析学の予備知識がないと難しいです。昔から定評のある「ルベーグ積分入門」(伊藤清三著)という本があるのですが、“入門”ではないのでいきなり読まないほうがいいです。

確率・統計の本はたくさんあり、どれをやればいいのかわからないという人が多いんじゃないかと思います。確率・統計は、理学部、工学は勿論のこと、経済学部、経営学部、文学部でも必要な科目です。データを扱う場合、必ず必要な技術が確率・統計です。本も、測度まで説明した数学科の学生向けから、図解が多い文学部の学生向けのような本まであり、間違って買ってしまうと困る状況になることがあります。

確率・統計の勉強法はとにかく演習です。証明や概念は置いておいて、とにかく演習。電卓片手に演習演習・・・。
推定や検定は、ごちゃごちゃした記号が多く、ちょっとわかりにくいんですけど、具体的な事例を基にした演習問題を解いてみると、結構簡単だったりします。
以下の2冊はレベル的にはかなり易しい方ですが、このレベルの本で放送大学の確率・統計の科目は乗り切れると思います。

単位が取れる統計ノート
講談社
西岡 康夫
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穴埋め式確率・統計らくらくワークブック
講談社
藤田 岳彦, 高岡 浩一郎
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推定(ちょっとある)や検定の説明がないので、お勧めするには微妙ですが・・・。小学校のときのドリルを思い出すような構成です。

東京大学教養学部統計学教室の統計学入門は上の本よりもレベルは上ですが、非常にわかりやすいです。この本は多くの大学で、教科書に指定されています。確率・統計に興味をもたれた方は一読する価値はあるでしょう。ただ、最初に読むには辛いかもしれません。同じシリーズで自然科学、人文・社会科学編もあります。

統計学入門
東京大学出版会
東京大学教養学部統計学教室
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以前、放送大学の客員教授をされていた松原望さんの本です。これは確率過程に的を絞った初心者向けの本で、非常に面白いです。ランダムウォーク、ブラウン運動、伊藤のレンマ、数理ファイナンスなど最近注目を浴びている金融工学に必要なことを初心者向けに書かれています。

入門確率過程
東京図書
松原 望
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